CPUの性能の見方!番号の意味を簡単に説明!
【CPUってどこ見れば性能がわかるの?】
【アルファベットと数字の羅列でCPUよくわかんない!】
という方のために書いたページになります。
パソコンの性能を決める上に非常に重要なパーツであるCPU。
このページではCPUの性能をどうやって確認するか?CPUの後ろについている謎の数字の羅列はなんなのか?をまとめています。
注意点としてこのページはパソコン知識初心者でデスクトップパソコンを購入してみたい!から自作PCやってみたい!という消費者、ユーザーの方に向けた導入のような知識のみをまとめています。
パソコンオタクになりたい!や、さらなる専門知識を得たいようなヘビーユーザー向けではないないので注意してください。
CPUの役割
人間における頭脳のようなパソコンにおける演算装置。
そのCPUの性能が高ければ高いほど処理スピードが速くなる。端的に言うと性能が高いCPUほどパソコンの動作が速くなる。
一昔前はパソコンのスイッチを付けると画面が付くまでに2-3分以上かかっておりその間に飲み物を取ってくるような文化がありましたが
現在のCPUは性能が上がったためスイッチを付けた瞬間からすぐに操作可能になるのでそのような文化はなくなりました。
CPUは精密機器であり一番負担がかかるパーツであるため熱が発生しやすいのにもかかわらず熱に弱いという特徴があります。
CPUに熱がたまってしまうとすぐに性能が劣化してしまうので自作パソコンをする場合はCPUが生み出す熱の量によって排熱方法にこだわる必要がある。
またデスクトップパソコンよりもノートパソコンの方が一般的に寿命が短いとされるのはこのCPUが熱に弱いという理由からで、パーツが密集しているノートパソコンは排熱がデスクトップパソコンよりもうまくいかないからである。
パソコンで使用されるCPUは主に2社のみ
パソコンで主に使われているCPUのメーカーは「インテル」と「AMD」の2社しかありません。
ゲーミングPC初心者の場合は特にインテルユーザーが多く、ノートパソコンを製造している会社もノートを売るときは「インテル入ってる」とインテルCPUを推していることが多いのでインテルユーザーの方が多いです。
AMDもインテルのように古くからのCPUメーカですが特に2019年に発売されたCPUのライゼンシリーズがインテルよりもコスパが良いものが作られたことで話題になりました。
そのためこの記事ではインテルCPUとAMDのものの二つの性能の見方を説明しています。
CPUの性能は番号でだいたいわかる
CPUは型番を見るとだいたいどのくらいのCPU性能をしているのかがわかります。
番号の仕組みを理解するだけである程度わかるので頑張りましょう!
インテルのCPUの場合
インテルのCPUは「Core i7-10700K」を例にして見てみましょう
Core i7-10700K・・・CPUの名前
Core i7・・・CPUの種類
10700 ・・・番号(世代がわかる)
K(アルファベット)・・・そのCPUの特徴
CPUの種類
インテルCPUの種類は
Core i9>Core i7>Core i5>Core i3
の順番で性能が決まります。
さらにその下に
Pentium>Celeron
という種類のものがありますが基本的によっぽどの理由がない限りこの二つのCPUは性能が低いため選びません。
ゲーミングPCであれば性能的にCore i7かCore i5の2種類から選ぶのが基本です。
世代がわかる番号
CPUの番号は主に世代を確認するときに使います。
CPUは定期的に新しいものが発表されその度に性能が上がっていきます。新しい世代になると数字が一つ増える。
スマートフォンのiPhoneの数字のようにiPhone6、iPhone7、iPhone8、、、
と同じようにCPUも世代が変わるとごとに数字が増えていきます。
インテルCPUは4桁目以降が数字が世代になります。
Core i7-10700Kは「Core i7-10(世代)700(同じ世代内での性能)K」と見るので
このCPUは10世代目ということがわかります。
新 Core i7-11700K 11世代
旧 Core i7-10700K 10世代
さらに前 Core i7-9700K 9世代
といった感じ。
真ん中の数字である「700」ですがこれは同世代かつ同じシリーズのCPUの中での性能を表しており数字が大きい方が性能が上です。
例えば「Core i5 10500」と「Core i5 10600」では600の方が性能が上ということになります。
ただこの性能差は世代が変わるほどの大きな差が生まれるわけではないのであまり気にしなくてもOKです。
大事なのは世代。
世代が進むにつれてCPUの性能は大きく上がっていきます。
そのためひと昔のCore i7よりも最新のCore i5の方が性能が高いし安いというケースが起きます。
なので基本的にはコスパを考えるとCPUは最新世代のものを購入しましょう。
昔のCPUであるのにも関わらず価格が当時とほぼ変わっていない地雷が存在したりするので注意。
末尾のアルファベット
アルファベットも意味があります。
アルファベットは使用する用途や性能を表したもので付いてないものは通常版モデル。
デスクトップパソコンで使われるアルファベット
K ・・・通常版よりも性能が少しだけ上
F ・・・グラフィックボードを内蔵していない
KF ・・・通常版より性能上かつグラフィックボードを搭載していない
T ・・・省電力(9世代まで使われており現在は使われていない)
デスクトップ向けPCならこの4つのアルファベットが主に使われています。
Tは最新のCPUには使われていないので覚えなくてもOKです。
Fがついたものはグラフィックボードが内蔵されていないのでその分価格が低いですがグラフィックボードを別パーツで用意しなければなりません。
ゲーミングPCなどはそもそも高性能なグラフィックボードを別で用意するので低価格なFが付いたCPUを好んで選んだりします。
ノートパソコンで使われるアルファベット
H ・・・ハイパフォーマンス
U ・・・超省消費電力CPU
G7 ・・・通常よりも高性能なグラフィックボードを内蔵
Y ・・・極低消費電力
HK・・・ハイパフォーマンスかつさらに一つ上の性能
AMDのCPUの場合
AMDは主流のRyzenシリーズ「Ryzen 5 3600X」を例に見てみましょう。
Ryzen 5 3600X
Ryzen 5・・・CPUの種類
3600 ・・・番号(世代がわかる)
X(アルファベット)・・・そのCPUの特徴
CPUの種類
RyzenのCPUは
Ryzen 9>Ryzen 7>Ryzen 5>Ryzen 3
の順番で性能が決まります。
さらにRyzen 9の上に「Ryzen Threadripper」が存在。
「Ryzen Threadripper」シリーズは大学の研究室やAI研究など使われるほどの超高性能なCPUであるため普通に使う分には必要ありません。
将棋プロの藤井聡太さんが将棋を解析するために購入した自作パソコンに「Ryzen Threadripper3990X」(約50万円)が使われているのが有名なエピソード。
ゲーミングPCであればRyzen 5かRyzen 7であれば十分な性能。
世代確認の番号
RyzenもインテルCPUやiPhoneと同じく数字を見れば世代が確認可能。
4桁目の数字を見れば世代が確認できます。
Ryzen 5 2600X 2世代
Ryzen 5 3600X 3世代
2021年時点ではRyzenは4世代目まで発表されていますがなぜか4世代目からは数字が5になっています。
Ryzen 5 5600X 4世代
そして3桁目の数字により同じ世代の中で性能差を表しています。数字が大きければ性能が上。
Ryzen 7 3800X
Ryzen 7 3700X
数字が大きい方が性能が高いので「Ryzen 7 3700X」に比べて「Ryzen 7 3800X」の方が性能が高いということになります。
Ryzenの末尾のアルファベット
Ryzenもインテルと同じく末尾のアルファベットによりそのCPUの用途や性能を表しています。末尾が付いていないものは通常版モデル。
X・・・通常版より高性能CPU
G・・・グラフィックボードが内蔵されているタイプ
XT・・Xよりもわずかにブーストクロックしているタイプ。なので性能がほんの少しだけXよりも上である。
RyzenCPUの場合覚える末尾のアルファベットは主に3種類のみ。
RyzenのCPUはインテルと違って「G」が付いていないものは全てCPUにグラフィックボードが内蔵されていないのが特徴。
ゲーミングPCなど別のグラボを用意する場合は全く問題ないがグラボを搭載せずに自作PCをする場合は(そんなことをするケースがあるのか不明だが)注意が必要。
パスマークを調べると1発で性能がわかるぞ!
パスマークとはCPUの戦闘力
ここまでCPUのシリーズや番号で大方の性能が確認可能ということを説明しましたが「CPU名前+パスマーク」で検索することでそのCPUの性能が数値化された値が出ます。
例えばCore i5 10600の性能を調べたい場合は「Core i5 10600 パスマーク」と検索窓に打ち込みましょう。
ちなみにCore i5 10600のパスマークをググってみると13911でした。
ドラゴンボールでいう所の戦闘力に近い。ドラゴンボールと違ってパスマークが高くてもスカウターが壊れるという心配はありません。
パスマーク(PassMark): CPUの処理性能をテストしてその性能を数値化したもの。数値が大きければ大きいほどCPUの性能が高いことを表している。
パスマークの目安
19000点以上 超高性能パソコン
12000~19000点 高性能パソコン ゲーミングPCならここら辺のスコアでOK
7000~12000点 ひと昔前の世代の高性能パソコン
5000~7000点 ノートパソコンならこの点数であればサクサク
3000~5000点 たまにカクツク
3000点以下 現在あえて使う理由がないもっさりパソコン
ゲーミングPCなら2021年時点で12000点以上のもの、ノートパソコンなら6000点以上のCPUであれば困ることはないでしょう。
パスマークを見てコスパを考える
例えば「Core i5 11500」と「Core i5 11400」どちらを購入するか悩んでいるとしましょう。
両方のパスマークと価格を調べてみると
Core i5 11500のパスマークは18039点であり27,480円で購入できるようだ
Core i5 11400の場合パスマークは17761点で24,969円で購入可能。
*CPUは時期や在庫状況により価格が多少変動します。
このパスマークと価格の差を見てどちらを購入するのかをざっくり決めたりします。どちらを購入するかは用途によります。
ゲーミングPCを自作して価格を抑えたい場合この二択なら12000点どちらも出ておりパスマークも誤差レベルなので僕は下を選びます。
ちなみに「世代が大事!」と説明していたのは世代をまたぐとパスマークのスコアが大きく変わるからです。
例えば僕が2015年頃に17万くらいで購入した当時のハイスペックパソコンに搭載されているCPUは「Core i7 4770」。
そのパスマークを調べてみると7074点でした。
2021年最新11世代のCore i7である「Core i7 11700」のパスマークを見てみると21580点だったので「Core i7 4770」のおよそ三倍の処理性能をしています。
当時の価格かつ最新CPUだったため勿体ないという感情はありませんが世代をまたぐと大きくパスマークが変動するので基本的には最新のCPUを選んでおくのが無難です。
注意!知らない人はこういうパターンでだまされてしまう!
メルカリや楽天などのフリマサイトなどで中古PCを購入する場合は注意が必要。
「このPCはCore i7搭載です!! 」
といううたい文句で販売しているゲーミングPCがあったりします。
しかし「Core i7」という情報だけではそのCPUの性能がわかりません。
よくよくそのPCを調べてみると実はそのCPUは「Core i7 2600」という2011年に3万6000円で販売されたCPUであることを伏せてだまして売ろうとしていた!というパターンがあったりそれに近いことが起きたりしています。
パスマークで調べるという方法を知っているとCore i7 2600のパスマークが約5300点ということがわかりますし
数字の知識があれば「2世代のインテル!?!?今11世代だぞ(笑)」と言えるようになります。
当時はすごいCPUでしたが現在わざわざ購入する必要ない。
最新のCore i3の方が性能が上であり現在のノートパソコンCPUにすら劣る性能です。
こういうパターンでだまされてしまうユーザーが多いので注意しましょう。
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